「親子の心情を編集技術で表現しました」3月16日(木)、ABCホール行われた第18回大阪アジアン映画祭(OAFF2023)で上映されたタイ映画『ユー&ミー&ミー』日本映画『天国か、ここ?』香港映画『流水落花』のトーク・イベントのレポート

「親子の心情を編集技術で表現しました」3月16日(木)、ABCホール行われた第18回大阪アジアン映画祭(OAFF2023)で上映されたタイ映画『ユー&ミー&ミー』日本映画『天国か、ここ?』香港映画『流水落花』のトーク・イベントのレポート

2023年3月17日

3月16日(木)、大阪府にあるABCホールにて、大阪アジアン映画祭で上映されたタイ映画『ユー&ミー&ミー』日本映画『天国か、ここ?』香港映画『流水落花』のトークイベントが、行われた。

この日は、双子のワンウェーウ・ホンウィワット、ウェーウワン・ホンウィワット監督が、ご登壇された。

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映画『ユー&ミー&ミー』のあらすじ

2000年を目前に控えた1999年。

Y2K問題のニュースが世界中に流れた年。

メコン川を挟んでラオスの向かいにある東北タイの街ナコーンパノムに、ある一卵性双生児の姉妹が住んでいた。

彼女らは、ホクロのあるなしで、自身を見分けていた。

不仲な両親と共に生活していた。

それでも、2人は仲良しで、生まれた時から中学生になるまで、それぞれの人生の全てをシェアしてきた。

食べ物も、初めてのキスでさえも。

中学3年生のある時、ミーがユーになりすまして数学の替え玉追試を受けた。

その時、ミーはマークという男の子と知り合うが…。

©Tiroir du Kinéma

この日、ご登壇された監督ワンウェーウ・ホンウィワット、ウェーウワン・ホンウィワットによるお話は

ホンウィワット監督:「まず、私たちが映画を撮りたいという気持ちから始まりました。私たちが良く知っているテーマで、自分たちが表現できるものは何だろうかと考えて、この作品が産まれました。どういう作品にするのか、双子を題材にした映画を調べました。ホラー映画にしても、コメディ映画にしても、リアルではなかったんです。やはり、自分たちが一番良く知っているリアルな内容が、どんな作品なのか熟考しました。私たちは、双子として育ち、その間に経験した数々のエピソードを作品に盛り込み、作ることができると考えました。それによって、双子が生きるリアルな世界を表現できると感じたからです。それから、私たちは自分たちの人生をだけを映画に反映したのではなく、色々な双子にインタビューを行い、その時お聞きした内容をシナリオに落とし込みました。」

と、舞台挨拶でしか、聞けないお話をされました。

映画『天国か、ここ』のあらすじ

十月の出雲では神様がちょくちょく迷子になる。

そんな伝承が今でも残る島根県出雲市。

その場所を天国という不思議な場所に見立てて、登場人物たちの奇妙な奇妙な旅程が繰り広げられる実験的プライベート・フィルム。

©Tiroir du Kinéma

この日は、監督のいまおかしんじさん、出演者の河屋秀俊、武田暁、水上竜士さんが、ご登壇された。

いまおか監督:「私的には、映画『れいこいるか』でご一緒させて頂きましたので、もう一本、何か作れないかと、ずっと考えていました。今回は、自主製作で作品を製作しましたが、誰かが出資して製作することもなく、どういう作品に仕上げるのか定まっていませんでした。それでも、今回のプロデューサーとは、どういう作品にするのか、話し合いを重ねたんです。学生の頃にお世話になったある先輩で友達でしたが、彼は40歳頃に自殺で亡くしました。映画関係者であり、知り合いでもあったので、彼の生きていた足跡を残したいと思って、今回の作品に登場させました。「天国」という題材になりましたので、現在はお亡くなりになりましたが、過去にお世話になったり、親交のあった関係者を登場させる物語の設定にしました。本作は本当に、プライベート・フィルムに近い作品に仕上がりました。」

と、舞台挨拶でしか、聞けないお話をされました。

映画『流水落花』のあらすじ

ティンメイとバン夫妻。

彼らは里親として様々な背景を持つ子供たちと暮らしてきた。

他人になかなか心を開かないサム、離婚した両親から育児放棄されたチェン、口蓋裂で自分に自信を持てずにいるファー、心優しいミン、大人を信じられなくなっているガーヘイとガーロンの姉弟、大学生になってもティンメイの家に留まりたいというチョンハン。

子どもらと過ごす二人には、常に少なからぬ試練が襲いかかる。

それでも、第三者が夫婦の家庭生活に現れることで、亀裂の入った夫婦の心が、ゆっくり流れる時を経て、徐々に信頼を取り戻して行く。

幼くして我が子を失くし、深い悲しみに打ちひしがれながらも、強い心を持って対峙し、乗り越えていくある夫婦の人生や姿を描く物語。

©Tiroir du Kinéma

この日、ご登壇された監督のカー・シンフォンさんと出演者のアラン・ロクさんによるお話は

カー監督:「この作品のプレミア上映した時、実は映画を観てくれた観客から、感情がちょうど昂った瞬間、突然黒くなってしまう編集には、正直不愉快というご意見も頂きました。これは、里親たちが子どもたちを受け入れて、またある日、突然初めからになって。子どもたちが、また来たり、去って行ったり。そのようなピンチを表現していると、思いました。作中でもそうですが、大人が子どもを受け入れて、一緒に家族のように、親子のように育っていく。事件が起きた後、突然子どもが離れていく。だから、ブラックアウトの映像はまさに、親子が折角、感情的になったにも関わらず、また離れてしまう。この演出は、彼ら親子を象徴するギミックだと、その時、質問された観客の方にお話しました。」

と、舞台挨拶でしか、聞けないお話をされました。

第18回大阪アジアン映画祭は現在、3月10日より大阪府にあるシネ・リーブル梅田ABCホールにて絶賛開催中。