「皆さんが持つ家族のエピソードが、映画『香港ファミリー』」3月19日(日)、ABCホールにて行われた第18回大阪アジアン映画祭(OAFF2023)で上映された香港映画『香港ファミリー』香港映画『深夜のドッジボール』のトーク・イベントのレポート

「皆さんが持つ家族のエピソードが、映画『香港ファミリー』」3月19日(日)、ABCホールにて行われた第18回大阪アジアン映画祭(OAFF2023)で上映された香港映画『香港ファミリー』香港映画『深夜のドッジボール』のトーク・イベントのレポート

3月19日(日)、大阪府にあるABCホールにて、大阪アジアン映画祭で上映された香港映画『香港ファミリー』と香港映画『深夜のドッジボール』のトークイベントが、行われた。

この日、映画『香港ファミリー』では、監督のエリック・ツァン・ヒンウェンさんが、ご登壇された。

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映画『香港ファミリー』のあらすじ

傷害事件スレスレの家族内トラブルを起こした香港の中流家庭の家族。

数年後、職を失った夫はタクシー運転手に転職したにも関わらず、失語症に陥っていた。

彼の妻は家政婦のバイトを始め、シングルファーザーの雇用主に一人、恋心を抱いていた。

また娘は結婚生活が失敗に終わり、彼女は再就職もせずに、その日暮らしの日々を送る。

そして、父親と激しい喧嘩をした息子は、音信不通の消息不明状態。

ひとり、老人ホームの施設で人生の残りを過ごす祖母は、冬至の日に一家団欒で食卓を囲みたいと、願い続けるが……。

©Tiroir du Kinéma

この日、ご登壇された監督のエリック・ツァン・ヒンウェンさんによるお話は

ヒンウェン監督:「実は、このタイトルは撮影が終わって、編集をした後に、試写会をして、皆さんから感想を頂きました。その時に、やっと思い付いた題名です。自分自身の物語として、このストーリーを書きましたが、色々な方に観て頂き、「うちの父親はこんなんだよ。」「うちの母親はこんなんだったよ。」「うちの家庭ではこんなことがあったよ。」と、色々な話を観客からお聞きしました。今までの香港映画では、家庭内の討論について映像化した作品は、ほぼなかったと思います。そして、今でも、香港を離れる人たちもいる中、香港を離れた人たち、あるいは家を出た人たちが、また家に帰れるのか、家を一度出ると、帰る場所がなくなってしまうのか。そういう事を考えた時、色んな人と同じような話題で話が出来るストーリーを思い付き、私だけでなく、香港人のための香港の家庭の話と言う事で、真っ先にこの題名を考えました。いつも、誰かが家庭の中で怒っているとか、自身が持つエピソードを皆さんが話す中、この物語は私自身だけではなく、皆の物語になりうるんだと思い、このタイトル『香港ファミリー』に決めました。」

と、作品のタイトルについてお話されました。

また同日、香港映画『深夜のドッジボール』では、監督のイン・チーワンさんが、ご登壇された。

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映画『深夜のドッジボール』のあらすじ

社会福祉士のヨンは、支援が必要な若者のために、公立体育館の深夜使用枠を立ち上げたが、そのお粗末な仕事ぶりに、深夜枠担当を外される危機に陥る。

焦った彼女は、夜な夜な集まる少女らでチームをドッジボールの結成し、競技大会に出場して、成果を出そうとする。

世間や施設側に深夜枠の必要性をアピールしたいと
、つい口走る。

ひょんな誤解から謎の男ラウにコーチを依頼するヨン。

ラウは独特の指導で少女たちのドッジボール力を成長させていくが…。

©Tiroir du Kinéma

この日、ご登壇された監督のイン・チーワンさんは

チーワン監督:「まず、嬉しく思うのが、日本、その上、大阪に自分の作品を持って来れた事です。ドッジボールは、日本のように香港では、一般的に広がってはいません。どちらかと言えば、新しいスポーツとして受け入れられています。確かに、この作品を作った事によって、香港の皆さんの間でのドッジボールの知名度が、上がったと思います。」

と、作品の題材である香港の「ドッジボール」事情についてお話された。

第18回大阪アジアン映画祭は、3月19日まで大阪府にあるシネ・リーブル梅田ABCホールにて盛大に開催された。