舞台公演『黄色い家、不思議な訪問者』「ゴッホの絵に対する考え方がこの作品のテーマ」劇団CONTACT 主宰・野田孝幸さんインタビュー

舞台公演『黄色い家、不思議な訪問者』「ゴッホの絵に対する考え方がこの作品のテーマ」劇団CONTACT 主宰・野田孝幸さんインタビュー

2023年9月15日

舞台公演『黄色い家、不思議な訪問者』劇団CONTACT 主宰・野田孝幸さんインタビュー

—–まず、簡潔で構いません。劇団CONTACTを立ち上げた経緯を教えて頂きますか?

野田さん:私達は主にミュージカルを多く上演しています。 作品はオリジナルの物が多く《マリー・アントワネット、指定のない指定先、王女とトナカイ他》脚本・演出を野田が務めさせて頂いています。そして、1999年にミュージカル《歌と芝居とダンス》の好きなメンバーが集まり、その8名で立ち上げました。私が劇団の代表も務めています。 ミュージカルという事で、社交ダンス《ワルツ・タンゴ・ウィンナーワルツ他》も取り入れています。また、日本的作品、時代劇では日本舞踊も披露しています。 日本舞踊の時は『花舟孝乃助・はなふねたかのすけ』と名乗ります。 そして、ミュージカルの他にも、ストレートプレイ《歌、ダンスのない芝居》のオリジナル作品も上演しています。

—–劇団CONTACTという劇団名にしたのは、何故でしょうか?ここに、野田さん自身のどんな想いが思っていますか?

野田さん:劇団CONTACTと名付けたのは、連絡を取るというよりは、遭遇や出会いの意味が強くあります。 他の言葉ですと、それが伝わりにくい為、あえてCONTACTと名付けています。日本では、知り合うとか、出会いとか、未知との遭遇というイメージの方が日本語としての解釈では近いかなという思いです。会った事のない人に出会う場所、舞台を見て頂いた方に、劇団CONTACTと遭遇した、といった気持ちになってもらいたい、また、こんな劇団に出会った、と喜んでもらえたら、という思いで名付けました。

—–今回の舞台、ゴッホの3枚の絵をモチーフにした演目『黄色い家、不思議な訪問者』の制作の始まりは、いつからでしょうか?

野田さん:この作品は劇団立ち上げ当初に作った物で、劇団を立ち上げる前に、私のオリジナル作品として、別のメンバーで上演した物です。それから、何度か劇団CONTACTにて再演をしています。ゴッホの絵に対する思い《4枚の絵》を選んだ訳などをテーマに、楽しく明るいファンタジー作品として上演しています。 そして、少し、ミステリアスな部分のある作品になっています。

—–タイトル『黄色い家、不思議な訪問者』には、どんな含まれる要素はなんでしょうか?

野田さん:これは、ファンタジーの要素がとても強くあるので、不思議という言葉を選んでいます。 不思議な訪問者達は、未来から来たんだと、ビンセントに話します。 ビンセントは、まさか、と答えますが、それが現実である事を知る事になって行きます。 未来から来た訪問者たちの目的とは? 少しミステリアスな部分のある作品になっています。

—–ゴッホの4枚の絵が、本演目の主な主題ですが、野田さん自身、この絵にどう影響を受けて、作品の制作に取り組みましたか?

野田さん:これは、本当に全てだと言えます。 ゴッホが『黄色い家』と名付けた理由など、ゴッホが4枚の絵を選んだ理由、それがこの作品の全てだと言えます。 これ以上はネタパレになるので書けませんが、私なりの解釈がそこに加わって、この作品を書いています。

—–今回の舞台の開催場所や日にち、時間など、開催情報を教えて頂きますか?

野田さん:開催場所【池袋シアターグリーン・BIG TREE THEATER】日時9月16日13時の部、18時の部。17日13時の部、18時の部。18日13時の部のみ《開場は開演の30分前になります》 料金は無料。今回は、色々な皆さんに観て頂けたらと思い、企画させて頂いています。 一度、劇団CONTACTの作品に触れて頂けたら幸いです。

—–この度、作品を通してゴッホという世界的アーティストの絵を描いていますが、作中に彼の絵を取り入れることで、作品にはどんな影響があったと思いますか?

野田さん:これは、この作品のテーマになっています。 なぜ、『ひまわり』を描いたのか? なぜ、『星月夜』は点描画法なのに描いたのか? なぜ、ミレーの『種を蒔く人』を模写したのか? なぜ、『若い農婦』を描いたのか?など、ゴッホの絵に対する考え方がこの作品のテーマの一つになっています。

—–野田さんにとって、ゴッホという人物はどんな存在でしょうか?

野田さん:これは、本当に想像でしかありませんが、でも、何故か、僕に似ているような気がします。 僕もひまわりが好きですし、夜空も好きですし、畑仕事も逞しくて素敵だな〜と思いますし、若い農婦の絵も、真っ直ぐに描いているところが本当に好きなところだと思います。

—–今回は、16日からの3日間、東京のみでの上演ですが、今後この作品がどのような道を辿って欲しいのか、また野田さん自身含め、作品の展望を教えて頂きますか?

野田さん:この作品を色々な方々に観てもらいたい、知ってもらいたいという思いです。 出演者一同、本当に稽古を頑張って来ました。 一人一人がそれぞれの役を個性的に存在感を出して演じています。 ぜひ、多くの皆様に観て頂けたら嬉しいです。 そして、映画としても、この作品を作る事が出来たら嬉しいと思います。

舞台公演『黄色い家、不思議な訪問者』は、9月16日から18日の三日間、池袋シアターグリーン・BIG TREE THEATERにて開催される。入場料金は無料。