現在、大阪府のシアターセブンで上映されている映画『あっちこっち じゃあにー』の舞台挨拶が、1月14日(日)に行われた。映画『あっちこっち じゃあにー』のあらすじは、お笑いコンビを解散してピン芸人となった末松は、後輩芸人からも面白くないといじられ、一向に売れる気配はない。ヘッドホンで音楽を聴きながら孤独に日々を生きていた末松は、ある時、6歳の少女・加奈と出会い、動画配信の手伝いをしてもらう。やがて末松は、遠方に住む加奈の父に会いに行くことを交換条件に、加奈に動画撮影の旅への同行を頼み、2人の奇妙な旅が始まるが……。実際にかつてお笑いコンビを結成していたことのある松本監督自身が、主人公の末松を演じた。もうひとりの主人公となる少女の加奈役は、6歳の新人ゆず。「ラフラフダイ」「ダイナマイト・ソウル・バンビ」などの作品を手がけてきた映像制作チーム「シネマ健康会」の松本卓也監督が、人の生き死にをテーマに、売れない芸人の男とひとりの少女がキャンピングカーで繰り広げる旅を描いたロードムービー。
映画『あっちこっち じゃあにー』は、1月13日(土)より大阪府のシアターセブンにて上映中。1月14日(日)の上映後、映画『あっちこっち じゃあにー』の舞台挨拶が行われた。この日は、本作を制作した松本卓也監督と子役の白石望莱さんの2人が、登壇された。
松本監督は、作品の舞台裏について話された。「主人公の末松が、最後にイリュージョンのネタをして、全員を笑わせてやるぞ!という作品の軸を描いてみました。YouTubeだけでなく、生の俺も笑ってくれという強い願いが込められています。何かに虐げられている後輩に対しても、もし仕返しするのであれば、笑かして仕返しして欲しいんです。受け取り方は人それぞれですが、一番の目的は末松が、どのように笑わせるかを成就させた映画を目指しました。このテーマは、最初から確実に決まっていたんです。登場人物全員を笑わせたという事に対して、ポジティブに受け取って欲しいです。実際に、あのダンボールがどう作られ、時間がかかったのかお話しますと、撮影中でしたが、制作に関しては一人ではできませんでしたので、過去にも僕の映画の美術部として参加して下さっている相澤奈那さんに、今回もお願いしました。彼女は普段、アーティストとして小学校の児童にダンボール制作を教えているプロです。相澤さんも多忙の中、映画の撮影中の少しの時間に参加して頂き、撮影が終わった日の夜に一緒にダンボール制作を行いました。絵は僕自身が描きましたが、実際、ダンボールはすべて彼女が主体でした。僕のイメージとするダンボール造型を作ってくれて、終電前に帰って行きました。その後は、徹夜でダンボール制作に取り掛かりました。」と、現場の裏話をされたが、今回は美術の方が、映像制作において、非常に大変な状況を乗り越えて、一つの作品を作っている事に驚かされる。
最後に、子役の白石望莱さんが、作品に絶対映り込んではいけない「何か」について、お話された。「作品の海の場面で、杖を持った青色の男の人が、海の中に入って行く姿が見えました。」と、サラッと話した。会場は、一瞬響めいたものの、この話に関しては、作品をご覧になったお客さんからもチラホラ「見えた」と、そのボで申告されている。果たして、本当にその場に居てはいけない「何か」が映っていたのか、それとも人の勘違いかは分からない。これを確かめに行くだけでも、本作を観る価値はありそう。
映画『あっちこっち じゃあにー』は現在、1月13日(土)より大阪府のシアターセブンで上映中。