「演出に対する拘りは、随所にあります」10月18日(火)、シネ・リーブル梅田にて行われた映画『PARALLEL』の舞台挨拶レポート

「演出に対する拘りは、随所にあります」10月18日(火)、シネ・リーブル梅田にて行われた映画『PARALLEL』の舞台挨拶レポート

2022年10月20日

©Tiroir du Kinéma

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10月18日(火)、大阪府にあるシネ・リーブル梅田にて、田辺・弁慶映画祭セレクション2022の一作として上映された映画『PARALLEL』の舞台挨拶が、行われた。

この日は、監督の田中大貴さんと出演者のひと:みちゃんさんが、ご登壇された。

映画『PARALLEL』のあらすじ

幼少期に両親から虐待されていた舞は、自身の凄惨な過去と歩み寄れずにいた。

親友の佳奈と時間を忘れて遊ぶだけの毎日。

ある日、舞は美少女アニメキャラのコスプレ姿で殺人を楽しむサイコパスに遭遇する。

彼女に興味を持った凶悪犯は、正体を隠し、近づく。舞は心の傷を、殺人鬼は自分の本当の姿を隠匿しながら、強く惹かれ合っていく。

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この日、ご登壇された田中大貴監督は、拘った場面の演出について、聞かれ

田中監督「今日が大阪で初めての上映となります。お越し頂き、誠にありがとうございます。僕が拘った演出の場面は、J役の十代修介さんが、奥寺役のひと:みちゃんさんに楽屋でパワハラを受け、土下座をさせられる場面です。土下座をさせられながら最後に「ありがとうございます」というワードに繋げる脚本は最初からありました。ただ、そこに至るまでの罵詈雑言を、撮影の時にひと:みちゃんさんと十代さんと一緒に楽しみながらアドリブでどんどんブラッシュアップしていきました。あと、奥寺というキャラクターを印象的にするために、ひと:みちゃんさんに“ふんっ!”という鳴き声を生み出していただきました。」と、演出に対する拘りについて、貴重なお話をお聞きできました。

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また、出演者のひと:みちゃんさんは、自身の役柄の演技について

ひと:みちゃんさん「今回、僕の役者人生の中で最大の悪役“イヤな奴”でした。なかなか死ななくて、しぶとい役柄でした(笑)最初に、奥寺を演じるに当たり、コメンテーターに対してどのようなイメージがあるのか、聞かれたんです。有名なコメンテーターのキャラクター像を伝えると、監督が奥寺の半生や細かい設定が記載されたPDFで2枚ほどの資料を提示してくれました。おかげで奥寺という人間の人物像をさらに想像する事ができ、あの演技に至りました。」と、話された。

映画『PARALLEL』の関西上映は、田辺・弁慶映画祭セレクション2022の一作として、1DAYのみの上映だったが、盛大な拍手に包まれて、幕を下ろした。