「いい印象として上書きできました」10月19日(水)、シネ・リーブル梅田にて行われた映画『B/B』の舞台挨拶レポート

「いい印象として上書きできました」10月19日(水)、シネ・リーブル梅田にて行われた映画『B/B』の舞台挨拶レポート

2022年10月24日

©Tiroir du Kinéma

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10月19日(水)、大阪府にあるシネ・リーブル梅田にて、田辺・弁慶映画祭セレクション2022の一作として上映された映画『B/B』の舞台挨拶が、行われた。

この日は、監督の中濱宏介さんはじめ、主演の倉嶋かれんさん、出演者の西村風音さん、佐波太郎さん、ひと:みちゃんさん、波佐本麻里さん、ジャン・リジェさんが、ご登壇された。

映画『B/B』のあらすじ

2020年、大臣の収賄事件によって、東京オリンピックの中止が決定。

同時進行で、新興宗教による毒ガス散布未遂事件が発生する。

この関係性のない二大事件が、世論を掻き乱していた。

これらの事件の裏では、別名「イカロス」と呼ばれるコンビニ・オーナーの惨殺事件が偶発。

被害者の息子・士郎と交流のあった紗凪は、刑事から執拗な取り調べを受ける。

一方、MPD(DID)を患う彼女は、自身の中に存在する人格たちを通して、それぞれの視点から回想を始める。

©Tiroir du Kinéma

この日、登壇された中濱宏介監督は、関西での上映を迎え

中濱監督「大学生活は、辛いことも多々あり、大阪に来るのも本当に抵抗感がありました。でも、こうして、今日と言う日を迎えることができたのは、とても嬉しく思います。大阪に対しても、いい印象として上書きできました。また更に、拡大公開をして、多くの皆さんに作品を届けたいと、思っています。」と、作品に対する想いを語った。

主演の倉嶋かれんさんは、完成した作品の感想を聞かれ

倉嶋さん「テアトル新宿で3日間、上映して頂けましたが、地元の劇場で上映して頂けるのは、非常に嬉しく思います。撮影後、コロナが原因で、上映するまでに3年伸びてしまいましたので、今はとても感無量です。」と話した。

出演者の西村風音さんは、撮影現場の舞台裏の話を聞かれ

©Tiroir du Kinéma

西村さん「全編通して、劇中は派手な見た目をしていましたが、撮影前に一番時間がかかったのは、私のメイクやヘアスタイルだった記憶があります。現場の入る時間は、誰よりも早くて、皆さんより30分、1時間と早めに入っていました。メイクに関しても、ピンクが多かったり、真っ黒い日があったり、撮影が進むにつれて、メイクの濃薄さに変化を持たせていました。」と撮影中の裏話をされた。

また、出演者のひと:みちゃんさんは、撮影中の思い出話を聞かれ

ひと:みちゃんさん「大阪芸大のあるあるですが、監督の私に対する扱いが、雑であれば雑であるほど、映画祭に入選するんですよね(笑)。中濱監督の演出で登場人物ひとりひとりに対して、とにかく全員、早口で喋るのを前提に「行動になにかしら癖を付けよう」という話になりました。例えば、トヨトミ役はアゴを触る。サナダ役は人を指差す等々…。それで、私が実際に持っていた私物のつげの櫛を、作品に取り入れたんです。と、撮影中の印象深い話をされた。

映画『B/B』の関西上映は、田辺・弁慶映画祭セレクション2022の一作として、1DAYのみの上映だったが、盛大な拍手に包まれて、幕を下ろした。