映画『ベイビーわるきゅーれ』 髙石あかりさん 単独インタビュー
インタビュー・撮影・文・構成 スズキ トモヤ
現在、全国で絶賛上映中のアクション映画『ベイビーわるきゅーれ』に主演された女優、髙石あかりさんにインタビューさせて頂きました。
本作の見どころや魅力など、存分にお話して頂けました。
—–女子高生の殺し屋という斬新な設定の初主演は、プレッシャーはありませんでしたか?
髙石さん:本来はプレッシャーを感じるところだと思いますが
阪元監督の前作『ある用務員』に出演させて頂き
お芝居も見てもらっていました。
前回の現場がすごく楽しかったので、また「やれるんだ!」という嬉しさの方が緊張よりもとても大きかったです。
—–前作のお話が出ましたが、引き続き伊澤さんとご共演されて、現場はどうでしたか?
髙石さん:初めてお会いして、会話をした時に、なぜか居心地がとても良く感じました。
伊澤さんとはとてもお話しやすい空気感を持たれていたので
今回も前作同様、とてもお芝居がしやすい現場でした。
—–チームワークで作り上げたと言いますか。
髙石さん:そうですね。伊澤さんに最初から
「すごく相性がいいと勝手に思ってます」
とお伝えしましたら、すごく喜んでくれました。
—–お二人の息がピッタリな演技が、とても観やすく感じました。
阪元監督作品の中でも一番面白い作品でした。
髙石さん:ありがとうございます。とても嬉しいお言葉です。
現場では監督も、楽しそうに撮っていましたね。
本番中もずっと、モニター観ながら笑っていらっしゃいました。
—–本作では、アクションシーンが一番の見所のひとつですが
アクションコーディネーターの園村健介さんのご指導は、厳しくなかったですか?
髙石さん:お会いするまでは厳しかったらどうしよう、と不安でした。
でも実際は、とても優しい方でした。
アクションは怖いという印象がありましたが
まったくそんなことありませんでした。
園村さんは付き添ってくださるだけで、とても安心できます。
そんな話を伊澤さんにすると、園村さんが特別だと言っていました。
—–お話を聞く限りでは、とても優しい方だと思うのですけど
アクションはとても激しいですよね。
立ち回りは大変ではなかったですか?
髙石さん:アクション監督の園村さんには
園村さん特有の「動き」があるようです。
体で覚えてからでないと、園村さんが導き出すアクションの習得は
すごく難しいので、私は今回、銃でのアクションが中心でした。
園村さんから教えて頂きましたが、立ち方や構え方や手の震え方など
事細かく指導して頂けました。
—–撮影が入る前の立ち稽古など、練習は大変ではなかったですか?
髙石さん:殺陣やアクション練習は、数週間でした。クランクインの前から
体の動きや銃の撃ち方などの構成をしっかり指導して頂き
撮影中もアクションの声が掛かるまで
ずっと一人でイメージトレーニングをしていました。
—–本作での見せ場はたくさんあると思いますが、特にメイド喫茶の場面も見せ場のひとつだと思います。
その時の思い出に残っていることは、ありますか?
髙石さん:メイド喫茶の衣装です。
衣装合わせがありましたが、伊澤さんと二人で着替えて出てきた瞬間に
ずっと笑い合っていました。
お互いの噛み合ってない雰囲気が
とても面白かったですね。
でも、ノリが違う二人の雰囲気が
作品にちゃんと出ているのは良かったです。
—–全然噛み合ってなかったですね。
一人はヤル気があって、もう一人はヤル気がなくて。
髙石さん:そうですね。
その凸凹な関係性が、十分わかる場面だと思います。
—–脚本を読んだ際、どのように感じましたか?
髙石さん:「主人公のちさとちゃんと似ているな。」
と初めから感じていました。
声を出して読んだ時に感じたのが
彼女は感情の浮き沈みや切り替えが、すごく早い。
喋っている時に、急に興奮状態になったりするので
追いつけない時もありました。
もう一度、やってみようと、何度もトライしているうちに
「自分と似ているなぁ」と感じることが多かったですね。
天真爛漫な女の子の部分が、自分とそっくりだと感じました。
—–この作品自体、共感性が高いと思います。
アクション映画ですが、今の若い子たちの悩みをちゃんと描いている作品だと思います。
髙石さん:そうですね。確かに共感してしまいます。
—–何となく働きたくないと感じる若者が自分も含め
増えて来ていると思うんです。
特に、伊澤さんが演じるまひろの冒頭の面接の場面が、まさに近いですね。
タイムリーな題材と主演のお二人の存在がピッタリ合った作品ですね。
髙石さん:ありがとうございます。伊澤さん演じるまひろちゃんは
分かりやすいキャラクターだと思います。
—–ちさとちゃんは、比較的しっかりしているタイプの女の子かなとは、思いますね。
髙石さん:家ではだらけているけど
外では他人にそんな姿を見せないのが
今の同年代の方の特徴かな?と思います。
—–本作は、どのような方に観てもらえたら、嬉しいですか?
髙石さん:両親も観賞してくれましたが
母はアクション系の作品はあまり観ないのですが
この作品にはアクション以外にも
もっと魅力的な場面がたくさんあるって言ってくれました。
ちさととまひろの友情や悩みはきっと様々な
年代の方に刺さる部分があると思いますので
ぜひ性別年齢問わず多くの方に見て頂きたいです。
—–本日は、ありがとうございました。
映画『ベイビーわるきゅーれ』は、現在、全国の劇場で絶賛公開中。関西では8月20日(金)から大阪府のシネ・リーブル梅田、なんばパークスシネマ、兵庫県では神戸国際松竹にて公開予定。京都府では京都みなみ会館にて、8月27日から公開予定。