夢を追うすべての人へ贈る映画『冗談じゃないよ』
「冗談じゃないよ!」人生なんて、冗談じゃないよと思える事が、山ほどある。ほんと、冗談じゃねぇよな。思っていた事、願っていた事とは、真逆に人生が進む事があったり、その反対に思いもよらぬ事で、事が進んだり。自身が願う道とは、まったく予想もしなかった人生の道が待っている。まったく、冗談じゃないよ。人生の場面場面で、冗談じゃないよなと思える瞬間は、星の数ほどあるのではないだろうか?その都度、怒り、落ち込み、泣き喚いていても、なにも変わらない。何かが起きる訳でも無く、喜怒哀楽を剥き出しにしている間に、時間だけが無情にも過ぎていく。諸行無常の響きあり、非常にもこの世のすべては絶えず変化して行く。社会の価値観も、時代の流れも、すべて否応無く流動する。時間だけが過ぎて行く中、それでも、やるべき事はやらなければならない。人生生きている限り、人生や現実を受け入れられないと思う瞬間(※1)は何度でも、その度に「冗談じゃねぇよ!」と人知れず叫びたくなる時もあるだろう。いつでも人生が上手く行かないものではあるが、上手く行かない人生なりに、人は必死に生きている。人生が、あなたの思い通りにならない時の原因のほとんど(※)は、自己肯定感の低さから来ると言われている。自己肯定感が低くなる原因は、「自信がないからチャレンジできない→チャレンジできない・失敗するから自信を失う」という悪循環に陥りがち。 そして、その根本にあるのは、過去の失敗へのこだわり・トラウマ、コンプレックス(※3)といった要因と言われている。人は皆、過去に経験したネガティブな記憶を抱えて、それが原因で前向きな思考を持てずにいる。自己肯定感が高い方は、それほど多くないだろう。ほとんどの方が、無意識にも自己肯定感が低かったり、自信が持てないでいるものではないだろうか?私自身も、それほど自己肯定感が高い人間とは言い切れない。自己肯定感を高めるためには(※4)様々な方法があるが、まずは自分自身を褒めてあげて、好きになる事ではないだろうか?自信を付けさせてあげて、生きる事への前向きなエールを自分自身に送ってあげる事こそが、自己肯定感を高める一番の方法だ。人生、生きていたら、「冗談じゃねぇよ!」と自分自身にも、他の誰かにも食って掛かりたくなる時も来るだろうが、一番はそう思える人生がある事こそが尊くて、愛おしい。誰よりも先に、その事に気づけた時、途端に人生は煌びやかに輝き出すだろう。
映画『冗談じゃないよ』は、30歳を迎えようとしている無名の若手俳優が、現実と理想の狭間で苦吟し、七転八倒を繰り返し、それでも何とか自身を鼓舞し、今を生きようとする姿を描いた物語。若手の売れない監督、売れない役者、売れないライターはごまんといる。若手には、なかなか成功のチャンスは巡って来ず、皆渋々、本業とは別にコツコツ働いている。売れない若手がいるのは映画業界に限った事ではなく、売れない作家、売れない芸術家、売れない画家など、クリエイター系の世界に身を置く人間は、なかなか芽が出ず、若い頃は皆、苦労を味わっている。また、過去に活躍し、世間に名を残した世界の偉人と呼ばれる人物達もまた、全部が全部そうではないが、若年期には苦労が絶えなかった。特に、著名な方で苦労している方(※5)と言えば、真実かどうか分からないが、エイブラハム・リンカーン、ウィンストン・チャーチルと言った政界の人物。ルイ・パスツール、チャールズ・ダーウィン、トーマス・エジソン、ローランド・メイシー、アルベルト・アインシュタイン、グレアム・ベル、ジークムント・フロイト、チャールズ・シュルツ、ヘンリー・フォードと言った学者や実業家の世界の人物でも。また、マイケル・ジョーダン、ベーブ・ルースと言ったスポーツ界の著名人も。ウォルト・ディズニー、ジャンヌ・モロー、ハリソン・フォード、マイケル・ケイン、チャーリー・チャップリンと言ったエンタメ界の有名人もまた。ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ、ルイーザ・メイ・オルコット、ドクタースース、ザ・ビートルズ、エルビス・プレスリー、ベートーベンと言った音楽やクラシック、文学界や画家の世界でも苦労人は数多くいる。そして、皆に共通して言えることは、誰もが苦境の人生を諦めなかった事だ。そして、人生の成功や失敗(※6)は、若い頃にはまだ分からない。ある程度、歳を重ねた70代、80代を迎えて、自身が歩んで来た人生を振り返って、その時改めて、我が人生が成功だったのか、失敗だったのか確認できるはずだが、私から言わせれば、失敗の人生はないと思う。必死に一所懸命生きた人生は成功と言っても良いだろう。また、人生を成功・失敗の尺度で図る事はできないだろう。日本を代表する実業家である松下幸之助は、「人は30代に伸びる」(※7)と考えた。この映画の主人公も、現実社会の若手世代の20代、30代の諸君達は皆、まだまだこれからだ。人生、諦めてはいけない。今を必死に生きて、食らいつけ。自ずと、人生における成功への切符を手にする事ができるだろう。
本作の作中、「俺が主人公だ!」と登場人物が叫ぶ場面があるが、この世界における主人公は誰なのか?その誰かを、あなたは考えた事はあるだろうか?この世界で今を生きている人々が皆、主人公だ。あなたの人生で、あなた自身が主人公(※8)。そんな思いを持って生きてみたら、自ずと人生の扉は開かれて行く。「主人公として自分の人生を生きる。自分を大切にすることが、何かになりたいと願う願望を磨く原点となる。」あなたは、あなたの人生で、いつどんな時でも煌めく人だ。それでも、今を必死に生きていたら、忘れてしまったり、過去に置き去りにしてしまったり、失念してしまう事もあるだろうが、少し立ち止まって欲しい。慌ただしく忙しい現代社会の営みの中で、ある時ふと、歩を歩む足をピタッと止めて、物思いにふけって欲しい。「あなた自身の大切なものは、何ですか?」「私の大切なものは、何だろうか?」と、心の中で問いかけて欲しい。家族や友人、恋人が大切な存在ではあるが、もっとも「自分」という存在が、大切であると気づいて欲しい。あなた自身の存在こそが、この世を動かしている。ほんの小さな存在かもしれない。世界に対して小さい自分であると認識しているかもしれないが、あなたの存在こそが人々を輝かせているのだ。哲学者ニーチェが考える「永劫回帰」の思想(すべてがくり返されるとしても、そのすべてを肯定できるような態度こそが、私やあなたの人生における主人公という存在が、何を意味するのか何度も考える必要がある。未来永劫、私達は何度も永劫回帰の夢を見る。何度も繰り返される人生において、その人生を真っ当に生きる事こそが、あなた自身をあなたの人生(ものがたり)の主人公としてしまう。今を生きる20代30代の若者に贈る言葉がある。これらの言葉を胸に、今を生きて欲しい。「散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ」「やらないで後悔するより、やって後悔した方が良い」「人の行く裏の道に花の山あり」(※11)という言葉達が今後、あなたの肉となり、骨となり、心となる。人生どう生きたのか振り返る時、きっとこの言葉達が役に立つ時が訪れる。結局、人生の主人公は誰なのか?それは、あなた自身なのだ。日本を代表するシンガーソングライターさだまさしの名曲「主人公」をここで紹介する。この楽曲でも、主人公が誰なのか優しく説いている。
最後に、本作『冗談じゃないよ』は、30代を目前に迫った役者を志す若い青年に焦点を当てた人生賛歌、人間賛歌の作品だ。人生において、常に「冗談じゃないよ」と叫びたくなる時もあるが、その冗談じゃないよと思える人生こそが、尊くて美しく崇高な人生であると自覚して欲しい。今を生きる若い世代には、自身の人生を真っ直ぐに胸を張って、生きて行って欲しいと願うばかりだ。
映画『冗談じゃないよ』は5月24日(金)よりテアトル新宿にて、上映予定。また現在、関西では第七藝術劇場にてmoosic lab2024の企画内にて限定上映中。
(※1)受け入れられない現実への対処法https://diamond.jp/articles/-/255745?page=2(2024年3月31日)
(※2)人生がうまくいかない原因の9割は、あなたの「自己肯定感の低さ」にあるhttps://president.jp/articles/-/53770(2024年3月31日)
(※4)自己肯定感を高める方法を解説!高めるための行動習慣や低い人の特徴https://biz.moneyforward.com/payroll/basic/65754/#_8211_6(2024年3月31日)
(※5)それでもあきらめなかった24人の偉人http://labaq.com/archives/50803655.html(2024年3月31日)
(※6)「人生の成功、失敗は80歳まで分からない」何社もクビになり、3度も破産した男が伝説の起業家になったワケhttps://president.jp/articles/-/58944(2024年3月31日)
(※7)幸之助は、「人は30代に伸びる」と考えた「30代はいちばん充実した時期だった」https://toyokeizai.net/articles/-/63483?display=b(2024年3月31日)
(※8)誰しもが「自分の人生の主人公」であるhttps://leaders-lounge.achievement.co.jp/archives/7154(2024年3月31日)
(※9)あなたの人生はあなたが主役です【忘れがちな大切なことを考える 】https://wakuwaku-future.com/personality-locate/(2024年3月31日)
(※10)読むと自己肯定感が爆上がり…哲学者ニーチェが『ツァラトゥストラ』で伝えたかった”たった1つ”のことhttps://president.jp/articles/-/66252?page=1(2024年3月31日)
(※11)人生の指針ともなる“好きな言葉”! 胸に残る“名言”を紹介!https://zexy.net/s/contents/lovenews/article.php?d=20200407(2024年3月31日)