取材・撮影・構成・文 鈴木 友哉
怠惰な暮らしを送っている青年タケシと馬泥棒のモンゴル人青年アムラの二人が、タケシの祖父の生き別れた娘を探すため広大なモンゴルを旅する姿を描いた日本、モンゴル、フランス合作のロード・ムービー『ターコイズの空の下で』が、3月12日(金)より関西の劇場にて、絶賛公開中。3月13日(土)大阪のシネ・リーブル梅田では、監督のKENTAROさんと主演の柳楽優弥さんを迎えて、舞台挨拶が開かれました。
<STORY>
大企業の社長をしている祖父に持つタケシ(柳楽優弥)は、祖父の三郎(麿赤兒)から馬泥棒であるモンゴル人青年アムラ(アムラ・バルジンヤム)と一緒に、何十年も前にモンゴルで離れ離れになってしまった祖父の一人娘を探すように言い渡される。日本で道楽生活を送っていたタケシは、言葉が通じない異国の地モンゴルで祖父の一人娘を無事見つけることができるのか。
<舞台挨拶の様子>
3月13日(土)大阪市内の劇場にて、監督のKENTAROさんと主演の柳楽優弥さんが舞台挨拶に登壇。緊急事態宣言解除後にも関わらず、場内は来場者で満員御礼でした。
今回、海外作品に初出演を果たした柳楽さんは「僕にとっての、合作映画への参加が初めてで、5か国ぐらいの言語が混ざり合った現場での撮影でした。そんな作品が皆様に届けることができるのが、本当に嬉しく思います。物質的な豊かさ以外の精神的な豊かさで成長していくタケシの姿を楽しんでもらえたらいいなと思います」と語った。
またKENATARO監督は本作のタイトル「ターコイズの空の下で」の由来について、どんな思いを込めて作られたか聞かされると「モンゴルのある詩人の詩の一節から、モンゴルの空をターコイズ色として表現しているのが美しい」と感じたところから、作品のタイトルにターコイズを付けたと明かしています。
現地の空について、聞かれると柳楽さんは「綺麗だなぁ」と一言。監督は「モンゴルは海抜が高く、ウランバートルは1400メートル近くあり、そこから田舎に行くと海抜も上がっていくんです。私たちが撮影した場所も2600から3000メートルの場所にあるところで撮影しました。だから、空気が薄い代わりに、雲がすぐそこにあるんです。それがとても綺麗で、夜になると星が近くに見えて、プラネタリウムのようにとても美しいんです」と説明しました。
最後に、柳楽さんは「ドイツの第68回マンハイム・ハイデルベルク国際映画祭での満席だったことを思い出し、とてもうれしい気分です」と感慨深げに話し「精神的な豊かさで成長していくタケシの姿を楽しんで観て頂きたい」とメッセージを残しました。
またKENTARO監督は「少し変わったファンタジーがたくさん詰まった御伽話のような映画です。頻繁にあるような作品ではないですが、皆さんの感想が聞きたいという気持ちもあります。」と作品に込めた思いを語って頂き、今回の舞台挨拶は終わりました。
映画『ターコイズの空の下で』は、関西の劇場では大阪のシネ・リーブル梅田、MOVIX堺、京都のアップリンク京都、兵庫のMOVIXあまがさきにて、現在絶賛公開中。また、4月9日(金)からは兵庫のシネ・リーブル神戸にて公開が、予定されている。