「シリーズならではの変化」10月9日(月)、大阪府のシアターセブンにて行われた映画『メンドウな人々』の舞台挨拶レポート

「シリーズならではの変化」10月9日(月)、大阪府のシアターセブンにて行われた映画『メンドウな人々』の舞台挨拶レポート

2023年10月17日

©Tiroir du Kinéma

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先週、大阪で1週間限定上映された映画『メンドウな人々』の舞台挨拶の様子。映画『メンドウな人々』は、全国の自治体と組んで「地域」「食」「高校生」をキーワードに映画を製作する「ぼくらのレシピ図鑑シリーズ」の第3弾で、山梨県富士吉田市を舞台に、冴えない男子高校生と洋食店を営む中年男性の友情を描いた青春ドラマ。あらすじは、地味で友だちの少ない高校1年生の遠山雄大は、学校をサボって町をうろついていたところ、酔った洋食店主・桑原猛にぶつかって足を怪我させてしまう。雄大は買い出しや掃除を手伝うため桑原の洋食店へ通うようになり、隣人の千鶴はそんな2人の様子に興味を抱く。ある日、雄大の高校の「うどん部」が、家庭科室が工事で使えないため洋食店で部活動をさせて欲しいと頼みにくる。食を通して中年男性と高校生の絆を描いた映画『メンドウな人々』は、大阪での上映は終映してしまったが、今週10月21日(土)より愛知県名古屋市にあるシアターカフェ、来月11月17日(金)、18日(土)の2日間、兵庫県の神戸三宮シアター・エートーにて上映予定。10月9日(月)には、上映中のシアターセブンにて、関係者たちによる舞台挨拶が行われた。

映画『メンドウな人々』の上映後、本作の監督を務めた安田監督と出演者の佐藤鯨さんが登壇され、舞台挨拶が行なわれた。安田監督は、映画『メンドウな人々』の制作経緯から軽く話された。「本作『メンドウな人々』は、「ぼくらのレシピ図鑑」シリーズという食と地域と高校生のテーマにしたシリーズの第3弾だったんです。第一弾が、加古川市で撮りました堀田真由さん主演の映画『36.8℃ サンジュウロクドハチブ』。第2弾は、池田エライザ監督の映画『夏、至るころ』という作品でした。そして、第3弾ではもう一度、監督と脚本を担当させてもらいました。」また、出演の佐藤鯨さんは、本作のロケーションについて、「観て頂けたら分かると思いますが、ロケ地は山梨県の富士山の麓で撮影され、とても素晴らしいロケーションでした。富士山がとにかく大きくて、どこにいても美しく見えるんです。地元の方も仰っていましたが、富士山が雄大過ぎて、神様のようだと。常に見られている感覚があり、悪いことができない人が多い。と、お聞きしました。」と、富士山の雄大さについて、話した。また、撮影場所に話が及ぶと、お2人は「実は、富士急行線の月江寺駅という駅周辺で撮影しました。」と、安田監督。「歩いて行ける徒歩圏内だったんです。デートスポットに考えたカフェや本屋さん、レストランもすべて、徒歩圏内のロケ地でした」と、佐藤さんが、振り返った。

最後に、安田真奈監督は、シリーズにおける変化について話された。「このシリーズで難しかった事は、シリーズにおける作品の変化でした。第一弾では加古川に住む女の子を演じた堀田真由さんの可愛らしい映画だったんです。第二弾では、池田エライザ監督が男子高校生の話を物語にしたんです。シリーズを作る上で、物語や設定を変えて行かなきゃいけなかったので、第三弾の本作『メンドウな人々』は中年男性と高校生の話にしてみたんです。このデコボコなコンビ感にするだけでなく、笑いにも寄せ過ぎず、オシャレ感を演出したくて、ジャズっぽい雰囲気を作品全体に挿入してみたんです。これによって、シリーズならではの変化を、持たせるように気をつけたんです。」と、監督は本作のシリーズ制作における作品の変化について、話された。

映画『メンドウな人々』は、10月21日(土)より愛知県名古屋市にあるシアターカフェ、来月11月17日(金)、18日(土)の2日間、兵庫県の神戸三宮シアター・エートーにて上映予定。