映画『サリー』目の前にあるオフラインの幸せを求めて

映画『サリー』目の前にあるオフラインの幸せを求めて

可能性は、1%でも。映画『サリー』

©2023 ENLA Media Limited, The Graduate Co., Ltd., Bole Film Co., Ltd. and Lien Chien Hung All Rights Reserved

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いつか、人生を幸せにしてくれるロマンスが訪れたら?いつか、夢を叶えてくれる運命の相手が訪れたら?いつか、人生を共にできる生涯の伴侶と巡り会えたら?あなたは、どんな理想の相手を思い浮かべるだろうか?運命の相手は、必ずどこかにいる。それを見つけられない私達は、街の真ん中やネットの世界で彷徨い続ける。でも、私達が思っている以上に、もしかしたら、気付かぬうちに近いにいてるものだ。隣りにいるにも関わらず、なぜ私達は気付けないのか?気付けない理由は様々あるが、現実的に言えば、相手への理想が高すぎる点だ。男女がお互いに凝り固まった理想を頭の中で妄想のように膨らませ、常に堂々巡りの繰り返しだ。収入、顔のルックス、高身長、趣味や価値観が合う、女性軽視しないなど、相手へのハードルを高めたり、求め過ぎたりしてしまう。勝手に脳内再生で幻想的な理想の恋人像を作り上げ、分際を弁えない妄想の中で運命の相手を待ち詫びる。恋は盲目とは言うが、自身が掲げる夢想の中の夢見心地に陶酔させられるネットの世界は盲目でも何でもなく、単なる無知の極みだ。映画『サリー』は、世界中で社会問題となっているロマンス詐欺を題材に、40歳を目前にした台湾の独身女性がマッチングアプリで出会った“運命の人”を追ってパリへ向かう姿を描いたロマンスドラマだ。あらゆる詐欺は、あなたの隙を狙っている。ボヤボヤしていると、その隙間にコソッと入り込み、人生を破壊する。ペテン師は、至る所に存在する。イカサマは、いつ何時、あなたに襲いかかるか分からない。

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近年、マッチングアプリが若者世代を中心に人気が爆増している。若い世代から「マチアプ、マチアプ」と呼ばれ親しまれている(ここでは、正式名称のマッチングアプリと呼称する)。では、日本のマッチングアプリにはどんな種類があり、使用目的の違い、普及率やユーザー数など、徹底調査をし、その調査結果から今の日本にどう必要とされているのかリサーチしたい。マッチングアプリ(※1)の目的には、恋活・婚活・友達探しなどがある。年齢層は若者世代が核となり、20代を中心に30代以上が利用している。アプリの特徴には、趣味特化型、ハイクラス型、審査制型、地域特化型などがあり、様々な種類で分かれている。たとえば、幅広い年齢層が使える総合型のペアーズ、恋活・デートを主な目的とするタップル、心理学・恋活がメインのwith(ウィズ)、婚活寄りに特化したOmiai、カジュアルな出会いを求められるTinderなどが人気だ。また、趣味や年収、バツイチなど「属性特化型」や「完全審査制」も増えている昨今。上記で挙げたマッチングアプリ以外には、東カレと呼ばれる東カレデートは、ハイクラスな男女向けであり、年収や職業で審査がある。30歳以上限定で、大人向けの真剣な出会いを求めるなら、アンジュが最適だ。また、バツイチ・子持ち向けに開発されたマリッシュ、共通の趣味(スポーツ、映画)で繋がる趣味特化型も人気だ。アプリ選びのポイントには、目的を明確に:し、年齢層や年代を意識し、機能性を理解しつつ、最終的には自身の年齢や目的に合うアプリをいくつか試してみるのが一般的だ。日本のマッチングアプリのユーザー数(※3)は、国内最大級で幅広い年代に利用されるペアーズが累計2,500万人、趣味から出会いやすく、20代に人気のタップルが2,000万人、心理学に基づいた診断で相性の良い相手を見つけやすいwithや真剣な出会いを求める婚活層に支持されるOmiaiがそれぞれ1,000万人を超えるなど大手アプリは非常に多く、利用者は20代が最も多い傾向だが、40代・50代も利用しているなど幅広い年代で普及が進んでいる。特にPairsは「累計会員数と月間アクティブユーザー数が最多クラス」というデータがある。恋愛や結婚を求める多くの人が利用し、利用者は20代が最も多い傾向ではあるが、40代・50代も利用しているなど幅広い年代でマッチングアプリの普及が進んでいる世の中。マッチングアプリの利用状況と傾向には、半数以上の人がマッチングアプリの利用経験があり、広く普及している傾向がある。年齢層には、20代の利用率が最も高く、次いで30代が多い傾向ですが、40代以降の利用も増加にある。累計会員数だけでなく、月間アクティブユーザー数も、出会いの多さの指標として重要視されている。大手アプリは数千万人規模のユーザーを抱え、国内トップクラスの利用者数を誇る大手アプリもある。利用目的や年齢層に合わせてアプリを選ぶことが、効率的な出会いの鍵となりうると言われる。ここまでが日本のマッチングアプリ事情の大まかな内容となるが、では台湾でのマッチングアプリの現状(※4)はどうだろうか?サラッと、調べたいと思う。台湾のマッチングアプリ市場は既に成熟しており、TinderやGoodnight、Paktorなどが人気を得ている。もちろん、上記にもあるPairsも在日台湾人ユーザーを多く抱え、コロナ禍で利用者が急増した背景(※5)も伺える。出会いが目的だけでなく「おしゃべり」目的でのユーザーも増えているのも現状だ。世の中はLINEアプリが生活インフラとして成り立っており、アプリ連携や「LINE ID」交換もアプリ内で一般化されており、ユーザーはアプリで出会い、LINEで連絡を取る流れを持ち、男女の出会い方はもう、多種多様な方法が選ばれており、従来のリアルなお見合いや婚活パーティー、合コンなどは若い世代からは少しオールドワードな考えとして捉えられている。私自身もコロナ禍明けに合コンの話題を若い層に持ちかけた時、「そんな古い事はしません。今は「マチアプ」が主流です」なんて言われて、最初はなんのこっちゃの世界だったが、今なら若者層が求める出会いの形が変わった事を肌に染みて感じている。

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それでも、ネット内での出会いには危険がいっぱいだ。本当に、いい出会い方があると、世間は信じているのだろうか?詐欺に、ボッタクリ、金銭トラブル、個人情報抜き取りなんて、日常茶飯事。本当に、これで大丈夫?そんな危険がいっぱいある世界に、若者が身を置いている事に、親御さんや周りの大人たちは容認しているのだろうか?映画の物語は、未来の理想の恋人を求めて、ツアー旅行にまで参加して、初めて海外渡航をする田舎の女性の姿が描かれているが、実際にネットで知り合った異性を求めて、海外にまで会いに行けるだろうか?また、自身の子どもが見ず知らずの相手の家に会いに行く事に、子の親は何と思うのだろうか?予想もできない未来に対して、男の性の巣窟とでも言うべき相手の家を訪ねる事ができるのか?実際にある出来事から考えて、ネット内での男女の出会いについて、考えて行きたい。日本でまず頭に浮かぶのは、被害者が2018年11月に行方不明となり翌2019年1月31日に遺体で発見された「茨城女子大生殺害事件」(※6)では、海外のネットサーバーを利用し、出会った被害者と加害者。その接点は援助交際やパパ活だったが、その関係性を結んだのは残念ながら、ネットの世界だ。お金という大金に目が眩ち、甘い言葉に誘われるがまま、ネット内で出会った見ず知らずの相手に会いに行く事が如何に恐ろしい事か、この事件を通して、今の若い世代に痛感して欲しい。また、殺人事件には発展しなくても、マッチングアプリを通じて知り合った男女の男側が一緒に夜のバーでボッタクリ被害に遭うケース(※7)もある。マッチングアプリ上で知り合った女性は、そのお店のお抱え従業員。初めから詐欺をしようと、男性に近づき、雰囲気の良いボッタクリバーにまで足を運ばせる誘惑トリガーのようだ。女郎蜘蛛(マッチングアプリの女性)と毒蜘蛛(ボッタクリバー)の罠に引っかかたら最後、毒牙で神経を麻痺させられ、高額な店舗利用料を請求させられる。恋愛における恋心を巧みに利用した恋愛詐欺や結婚詐欺は、今ではネットを介して行われる事が増え、事件を未然に防ぐ事が困難になっている。ネットという世界が現実社会と切り離され、特殊な環境下に置かれている以上、事件そのものの表面化がしづらく、どうしても発覚するのが事件が発生した後に限定させられてしまう。マッチングアプリ上の様々な出会いの場で、恋愛感情や金銭トラブルを狙った恋愛詐欺(ロマンス詐欺)(※8)が近年、急激に多発している。運営側は様々な対策を講じているが、悪質なユーザーによる詐欺被害は報告され続ける一方、ロマンス詐欺は増え続けている。 この詐欺被害を減少消滅される方法には、私達ネットユーザーがしっかり知識を身に付け、誤った情報を是正する必要がある。映画『サリー』を制作したリエン・ジエンホン監督は、あるインタビューにて本作における鶏やアジア人女性について、こう話している。

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リエン監督:「こう言うと少し寂しく聞こえるかもしれませんが、撮影中は何度も『ああ、これが本当に彼女(慧俊)の唯一のもの、彼女の唯一の心の支えなんだ』と考えていました。嵐の場面では、30余年の間に彼女が唯一持っていたものが一瞬にして消え去りました。まるで神が彼女に何かを変えるように告げているかのようでした。アジアの女性は学び、成長する必要があると思います。私たちはしばしば成長とは何かを知りません。困難や挫折に直面して初めて、成長すべきだと感じるのです」(※9)と話す。農家の女性にとって、自身が育てた野菜や動物たちがどのような存在か、それは当事者になった人にしか分からない。けれど、目の前の愛する人以上に深い愛情で繋がれた存在だろう。嵐で壊れた納屋を見て、渡仏して現実を知った彼女にとって、台湾の田舎で過ごす時間こそが自身が心から愛するものであると気付かされる。アジア人や女性に限らず、人は挫折や失敗という経験談から学ぶ事がたくさんある。私自身も病気を患い、他にもトラブルに見舞われたが、その時の一つ一つの経験が今の自分を作り、価値観を構築させてくれている。人生における様々な体験こそが、未来の自分自身を作る大切な要素だ。

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最後に、映画『サリー』は、世界中で社会問題となっているロマンス詐欺を題材に、40歳を目前にした台湾の独身女性がマッチングアプリで出会った“運命の人”を追ってパリへ向かう姿を描いたロマンスドラマだが、単なる恋愛要素で描かれた頭がお花畑の女性の物語ではない。様々な経験を通して、彼女は考え行動し、本当に大切なものを見つける。印象的なのは、真実の愛と信じて希望を抱いた邂逅が幻であった事に悲嘆する姿に、本当の幸せに辿り着いて欲しいと願わずにはいられない。その大切なものは人によって違いはあるかもしれないが、主人公の慧俊が見つけた幸せは、自身のすぐ側にあるという事。オンラインの先にある幸せを見つけるか、目の前にあるオフラインの幸せを見つけるか、それはその人次第ではある。オンラインの中に人が求める幸せは、探せない。

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映画『サリー』は現在、全国の劇場にて公開中。

(※1)マッチングアプリ別それぞれの特徴と違いを一覧比較!どれがいい?https://marri-marri.jp/media/machingapp/chigai/(2026年1月20日)

(※2)おすすめマッチングアプリをガチ勢がガチで検証しましたhttps://gachitora.jp/(2026年1月20日)

(※3)【2026年最新版】マッチングアプリの会員数ランキング!出会いやすい人気アプリを徹底比較https://www.mwed.jp/matchapp/3241/(2026年1月20日)

(※4)マッチングアプリって台湾ではどうなの?【台湾の気になる業界を調べてみた】https://jtg.capsuleinc.co/news/posts-database/taiwan-matching-app(2026年1月21日)

(※5)コロナ禍後急拡大のマッチングアプリ業界、新規参入の鈍化が鮮明に 普及で成熟産業にhttps://www.sankei.com/article/20250424-HZ7MHBM3IZCH3BJSRCZ5BX3HJM/(2026年1月21日)

(※6)【茨城女子大生殺人事件】 広瀬晃一海外サーバーネットSNS掲示板とは?援交、パパ活?https://www.shuchannel.com/archives/8017#i-4(2026年1月21日)

(※7)マッチングアプリで「行きたい店がある、一緒にどう?」10万円超“ぼったくり”か ミナミのバー摘発「ダーツで負けたら飲んで」悪質な手口 30人超被害かhttps://news.ntv.co.jp/n/ytv/category/society/ytf7c6a0bd14d94258a79993b643b8b4cf(2026年1月21日)

(※8)パパ活アプリに潜むリスクとは?危険を回避するための完全ガイド【2025年最新版】https://patolo.jp/column/paparisk/(2026年1月21日)

(※9)電影「莎莉」劉品言化身農婦 靠默契跟雞對戲https://www.cna.com.tw/news/amov/202310070210.aspx(2026年1月21日)